2018年11月、チェンマイのコムローイのツアーに参加してきました。
今回は予約がなかなか取れず苦労したのですが、なんとか予約に成功。
わくわくしてチェンマイに飛びました。
サクッと読める目次
結論:ランタンを飛ばせずに回収されました
結論を先に書きます。ランタンを1人2つ飛ばせるという話だったのですが、飛ばせずに終わりました。
約15000円払って見学のみ、ですからね。思い出すだけで、悲しくなってきます・・・。
運営側の不手際と嘘など色々酷かったので、同じ思いをする人を少しでも減らすために記事として共有しようとおもいます。
来年以降参加する方が、本当は楽しく素晴らしい思い出になるはずのコムローイが悲しい思い出にならないように願っています。
今回参加した会場は「ノーザンスタディーセンター 」
2018年のコムローイは6箇所の会場で行われましたが、その中でも私が申し込んだツアーは「ノーザンスタディーセンター 」という会場のイベントでした。
いちばん有名なメージョー大学のコムローイは参加した人の話を聞いたり、インターネットで調べる限りはここで書いているようなことは起こらないのではないかと思います。
ちなみにこの会場ではタイ語、英語、中国語、日本語の4ヶ国語でイベントが行われましたが、会場内は8割以上日本人で、まるで日本のタイフェスティバルにいるような感覚でした。入口付近に設けられた旅行会社ブースもほぼ日本の会社で、有名なところではHISやクラブツーリズムなどのツアーが入っていました。
コムローイまでの時間はいろいろと楽しめる
無料のビュッフェ
会場には6時前に到着し、19時過ぎまで無料のビュッフェを自由にいただける時間になっていました。
チャーハンがとても美味しかったほか、パッタイ(タイ風焼きそば)やチキンなど日本人の口に合いそうな料理には行列ができていました。
このチャーハンと豆腐の煮物が美味しかったです。
メージョー大学の制服を着た学生さんもお店の運営を頑張っていたほか、街中の屋台のおばちゃんのような出店もありました。
「辛くない」と日本語で書かれていたので安心して食べたカレー麺。これも、美味しかったです。
会場は芝生と一部土が露出しており、サンダルだと結構砂が入ってきて歩きにくそうでした。ベビーカーも押すのが大変そうでした。
トイレは自動水栓ではなく、東南アジアのローカルでよくある自分で水を柄杓で入れて流すタイプだったので日本人の方が戸惑う姿を見かけましたが、トイレットペーパーもこのイベントのために置かれており、それなりに清潔で数も多く用意されていました。
灯篭流し
チケットには水に流す灯篭も含まれています。
一つ一つとてもきれいに作られています。
このロイクラトンを受け取って、隣の川に流します。ここでも現地の女子大生が火を着けるのを手伝ってくれました。
ガイドさんによると1バーツコインを入れるなどお賽銭などを乗せて流すのも良いということだったので、財布の中のバーツコインを乗せて流しました。
川沿いに多くの人が並び、どんどんロイクラトンを流していく姿はとっても美しかったです。
今後の幸福を祈りながら、見えなくなるまでロイクラトンを見送りました。
とても幻想的な気持ちになり、なんだかいろいろうまく行きそうな気がしてきます。
伝統演舞、祈り
その後、ステージ前の座席に着くようにアナウンスがあり、伝統演舞と祈りのパフォーマンスが行われます。
踊りながら太鼓を叩く演舞がステージで行われているときも、ステージの奥ではほかのところからのコムローイがちょこちょこと上がっていました。
現地の方が会場ではないところでもコムローイを自由にあげているようで、空を見上げると色んなところからコムローイが上がっており気分が高まります。
この後、僧侶がステージに上り祈りの儀式をはじめました。
コムローイは観光行事ではなく、もともとは仏教の大切な行事なのです。
いよいよ、コムローイ上げ!
そして、いよいよコムローイを上げる時間がやってきました。
まずはステージでコムローイ揚げの実演が行われます。
ランタンについている燃料に火を灯し、熱された空気がランタンの中に充満するまで十分に待ちます。
そして、ランタンが十分に膨らんで上向きの浮力が出てきたら手を離します。
手を離すと、ふわっとランタンが飛んでいきました。
写真の中央上部、大きなランタンがステージから飛んだランタンで、遠くに見える2つのランタンは会場外で飛んでいるランタンです。
そしていよいよ、参加者がランタンを飛ばすときが来ました。
ランタンを飛ばそう!しかしここで事件発生!?
客席の間に設けられた着火用の松明にスタッフが火を着けていきます。が、私達の周りまでスタッフが回ってくる前に、「ランタンに火を灯してください」とアナウンスが始まってしまい、スタッフが私達の近くの松明まで来ることはありませんでした。
周りに火がないため、ランタンに火をつけることができないまま、アナウンスが進行していきます。
私達の周りの参加者は火をつけることのできないまま、他の参加者がランタンに火をつけていく様子を見ていました。
ランタンを広げて、火をつけていきます、が、私たちの周辺には着火されていない松明があるのみで、火をつけることができません。
席と席の間隔も1mも無いため、かなり狭い空間でランタンを広げていきます。
写真でも火の粉が上がっていますが、一部でランタンの紙の部分に引火してしまい、ランタンが燃えてしまっているところもありました。ランタンはとても燃えやすいので、紙の部分に火がつかないように注意してあげましょう。
「まだ上げないでください」というアナウンスも虚しく、ところどころでランタンが上がってしまっていました。
会場に入るときに掲示されていた看板によると、3.に書かれているように合図前にコムローイを飛ばすと1万バーツの罰金とのことなのですが、少なくとも10~20個は上がっていた気がします。そういえば、ドローンも飛んでいましたが禁止だったのですね。
そして、アナウンスがカウントがダウンを始めます。
3,2,1,0!
空に一斉にコムローイが放たれます。
この景色は、本当に素晴らしかったです。
一人2個のコムローイを一斉に上げているのですが、私たちの周辺では点火できていないのでカメラを構えている方が多く見えました。
カウントダウン通りにランタンを飛ばせる参加者は多くなく、一斉に上がるというよりは順次上がっていくという感じですが、さすがに数千のランタンが一気に上がると空をランタンが埋め尽くします。
そのままアナウンスでは次のランタンを用意するように指示がありますが、私達の周りには一向に火が来る気配もありません。というか、席と席の間隔が狭いため、ランタンを広げるのも一苦労で着火のスタッフが入ってこれる隙間もありませんでした。
2つ目、3つ目とアナウンスに合わせてランタンが打ち上げられ、花火も同時に打ち上げられます。
写真では伝わりにくいのですが本当に美しい。
「夜空に皆さんの願いが飛んでいきます」とアナウンスが入りますが、私の願いは一向に飛んでいきません。いつになったら火をつけられるのでしょう。
周りの方が飛ばし終わってから、場所を交換してもらって飛ばすしかないと思い、皆で一斉に飛ばすという楽しみを味わえないままどんどん進行していきます。
そして4回目ランタンを飛ばす合図がアナウンスされます。
と同時に、絶望の一言。
「これ以降のランタンは空港に迷惑がかかるため、今火をつけているランタンで最後にしてください。今後、ランタンに火をつけないでください」
しかも、今までのアナウンスは4言語で行われていたのが、このアナウンスは確実に日本語のみでした。
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まだランタンに火をつけることができていないんですけど?
そのアナウンスと同時に女子大生と思われるスタッフがまだ飛ばしていない残りのランタンを回収しに来ました。
「火がないから飛ばせなくて困っている」と伝えても、無言で私達のランタンを回収していきます。
そうして、私達のコムローイ飛ばし、いや、コムローイ見学は終わりました。
イベントの疑問点・謎
このイベント、考えれば考えるほどに運営の粗さや疑問が生まれてきます。
一人15000円近くという、安くはない金額を払って参加するイベントで、日系の旅行会社の方からも「一人2つのランタンが飛ばせます」と話を聞いて参加したのですが、結果的に飛ばすことができませんでした。
そもそも空港に迷惑がかかるというアナウンスが嘘
4つ目のランタンを飛ばした際に「空港に迷惑がかかるため」と説明していましたが、これは完全に嘘です。
そもそも進行が予定時刻よりも早かったため、終了時間がそこまでシビアではない、というのも1つですが、そもそもコムローイ期間は夜19時以降チェンマイ空港では航空機の離発着は行われていません。
こちらは22日のチェンマイ空港の出発実績。19時以降の便はすべて予定変更もしくは欠航になっています。
こちらは23日のチェンマイ空港の出発実績。23日も19時以降の便はすべて予定変更もしくは欠航になっています。
念のために到着便も調べました。22日。
そして、23日。
19時以降に一切離発着が行われていないことがわかります。
ちなみに、離発着の実績はフライトレーダー24というサイトで誰でも見ることができます。
それもそのはず、これらの認可されたイベント以外でも市内では市民や観光客が思い思いにコムローイを打ち上げています。そのような状況では、危なくて航空機は運行できないでしょう。このイベントでは特定の時間のみ空港からの許可をもらって打ち上げているかのような説明をしていましたが、19時以降翌朝まで空港では離発着は行われていないのが現実です。
どうして全くの嘘をアナウンスする必要があったのか、理解に苦しみます。
そもそもの運営にまずいところが多く見られる
さらに、今回客席の着火用の松明が着火できていないという状況を作ってしまった運営はかなり杜撰だったのではないでしょうか。
スペースが狭すぎる
メージョー大学のイベントに比べると半分くらいのスペースに客席が詰め込まれていて、始まる前からこのスペースで上げるのは不安だと感じていました。
これが実際に並べられていた椅子とその間に立てられた松明です。椅子と椅子の間にはコムローイが準備されています。
松明は2人席に対して1つづつ設置されており、きちんと着火されていれば案内通りに2人で1つのランタンを上げることができるようになっていました。
ただ、椅子と椅子の間隔はかなり狭く、ランタンを広げるのも一苦労。
なにより、コムローイ飛ばしを始める前に各所から運営スタッフが松明の着火をしていましたが、通路が狭すぎて私達のところまで入ってくることができませんでした。
そのため、結果的に着火できていない松明ができてしまったということです。
運営スタッフ内での情報共有がされていない
そもそも運営スタッフが全ての松明を広げる前に参加者に対してコムローイを袋から取り出すようアナウンスがあり、そのために通路が完全に塞がれてしまっていました。運営スタッフが全ての松明を着火し終わるのを確認した後に、広げる指示をするのがなぜできなかったのか疑問です。
点火スタッフは奥に行くのを諦めた際に、その先の松明が添加されていないことを絶対に認識していたはずです。
しかし、その状態を全くステージに報告せずに、コムローイに添加できない参加者を置き去りにしてイベントを進行させていました。
運営団体内で全く情報共有が行われていない、もしくは参加者の方を考える人がいなかったとしか思えません。
終了後は嘘のアナウンスを行ってまで片付けを早く行うことを優先していました。
もちろんコムローイ祭りはチェンマイにとって大きな観光収入を伴うものに間違いないと思いますが、少なくともノーザンスタディーセンターで行われるイベントは完全にお金儲けのことしか考えていないと感じます。
注意すべきツアーは「HIS」「クラブツーリズム」「チェンマイハッピーツアー」「TRIPULL」等のツアー
全てのコムローイイベントがこのようなものではないと思いますし、今回のイベントでも影響を受けたのは数十人だったと思います。それでも、15000円出して参加して、結局コムローイが打ち上げられなかったなんて悲しすぎますよね。できるだけ、この「ノーザンスタディーセンター 」のイベントは避けたほうが良いと思います。
この会場でのツアーは、「HIS」「クラブツーリズム」「チェンマイハッピーツアー」「TRIPULL」からの参加者が多く見受けられました。これらの旅行会社が主催するツアーはコムローイ祭りの中でもこのような運営を行っているイベントに参加することになる可能性が高いので要注意です。
※旅行会社名は50音順です。他にもこの会場を販売している旅行会社があれば追記します。これらの旅行会社が悪いわけではありませんが、旅行会社が手配しているイベントが運営に疑問符のつくイベントだったということです。
コムローイのイベントに参加する時はイベント会場をチェックするようにすることをおすすめします。「イーペン・ランナー・メーリム」という名前のイベントであれば、この「ノーザンスタディーセンター 」で行われるイベントです。他の会場であれば問題ないと思います。
他の旅行者の話やブログを見ているとやはり一番古くからイベントを行っている「イーペン・ランナー・インターナショナル・メージョー」というイベントが最も信頼のできるイベントかと思います。写真などを見ても、打ち上げ用のスペースは2倍ほどの広さがあるようです。
名前が似ていてややこしいのですが、「メーリム」を避けて「メージョー」を選びましょう。
せっかく有給を取ったり、授業をサボって(?)、参加するコムローイが残念な形で終わらないよう、2019年以降に参加される方はこの記事を参考にして楽しいコムローイを体験してほしいと本当に思っています。
ちなみに、コムローイはチェンマイの街中、ナラワット橋でも行われていて、ランタン1個あたり50バーツ前後で購入できるのでイベントに参加しなくてもどんどん打ち上げることができますよ。もちろん時間制限もなく、夜遅くまで打ち上げが続いています。別日には私も3個購入して打ち上げました。