ブロックチェーンはビットコインどころじゃなくて世界を変える技術に違いない

ビットコイン、すごいですね。

年初は1ビットコイン(BTC)が10万円だったのが、200万円を超えたかと思ったら160万円まで急落。

といっても、今年一年の値上がりは16倍。

バブルでは?という懸念もあるのと、市場がまだまだ整備されていない感は否めないのですが、今回は投資的な観点は一切抜きにして、ビットコインを支えるブロックチェーンは一体何がすごいのかというのを私なりに調べてみました。

これは、間違いなく世界を変える技術だと思います。

サクッと読める目次

ブロックチェーンはインターネットの次の大発明

ブロックチェーンは「インターネット」以来の大発明だと言われています。

では、ブロックチェーンってなんなんでしょう?

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーン、という名前が示している通り、データの集まり(ブロック)をつなぎ合わせた(チェーン)ものです。

ブロックにはいくつかの取引の情報が記録されており、それがチェーンとしてつながっていくことで、今まで行われたすべての取引がブロックチェーンとして記録されています。

そのブロックチェーンを沢山の人(ノード)が同じものを持つことになります。

皆が同じブロックチェーンを持っているので、もし誰かが改ざんしようとしても他のチェーンと違うことがすぐにバレてしまうため、ブロックチェーンの改ざんは仕組みとして出来なくなっています。

 

情報を記録する時はブロックチェーンに対して新しい情報を追加することになります。

その際に利用されているのが公開鍵認証方式(PKI)。

PKIでは、自分しか持っていない秘密鍵と、皆に公開する公開鍵の鍵のペアを使い、その本人による所作ということを証明します。

秘密鍵で暗号化したデータを公開鍵で復号(もとに戻す)すると、もともとのデータが見えるという仕組みなので、公開鍵を皆に公開して「この公開鍵でちゃんともとに戻るデータは、私が作ったものです」ということを証明できるのです。

正確に言えば「秘密鍵を持っている人が作ったデータ」である証明になり、秘密鍵を盗まれてしまうと簡単になりすましができてしまうので、秘密鍵の管理は非常に重要です。

 

ブロックチェーンにデータを追加する処理

ブロックチェーンにデータを追加する場合の処理についてお話します。

ビットコインでいえば今までの取引履歴に新しい取引を追加することになり、それがまさに支払いや購入、売買のトランザクションになります。

 

まず、私の秘密鍵で新しいデータを作成して、ブロックチェーンに追加します。

この時に、公開鍵で複合してもらうことにより、私が承認したということになります。

わかりやすくいえば「私がAさんに1BTC送る」というデータをブロックチェーンに追加するとして、それが私によって行われたことが確実になります。

勝手に他人のお金を移動できたらまずいですからね。そのための公開鍵認証(PKI)です。

 

ブロックチェーンに新しいデータが追加されると、全世界に散らばっている、インターネットにでつながれている全てのノードがそれを承認する作業を行います。

承認にはビットコインが採用しているPoW(Proof of Work)など様々な方法があるのですが、PoWではものすごい難しい計算をコンピューターが行い、正しい答えが複数のノードから出たら正式にブロックチェーンに追加され、全てのノードにそれが行き渡ります。

この時にブロックチェーンを改ざんしようと、嘘の情報を追加しようとしても、世界中の全てのノードが一斉に処理を行っているので、答えが違うと改ざんしようとしていることが直ぐにバレてしまいます。全ノードの50%以上を操作することができれば改ざんできますが、今もノードは増え続けているので事実上不可能です。

ビットコインではこの作業を採掘と呼んでおり、いち早く答えが見つけたノードに新しいコインを採掘報酬として渡すことになっているため、世界中(主に電気代が安い中国)でこの確認作業が行なわれています。

改ざんするよりも、きちんと処理をしたほうが結局儲かるように出来ているというところがポイント。

そして一度ブロックチェーンに追加されてしまえば、その情報が世界中のノードで共有されるので、改ざんができなくなります。

 

つまり、ブロックチェーンが持つ性質をまとめると以下のようになります。

  • ほぼ絶対に改ざんが出来ない
  • 管理者や中央のサーバーが不要

今まで、そんな完璧なデータベースはありませんでした。

管理者がデータを改ざんすることが出来たり、サーバーが故障してしまったらデータが失われてしまったり、という事件は今までたくさんあったと思いますが、ブロックチェーンはいくつかのノードが改ざんしようとしたり、または壊れても他のノードが動き続けていてデータは守られるのです。

 

ブロックチェーンでできること

そんなブロックチェーンでできることはどんなことがあるか考えてみましょう。

信用(価値)を記録し、どこにでも転送することができる

ブロックチェーンが通貨として使われているのはこの性質があるからです。この世界で一番記録して残しておきたい価値、それは持っているお金ですよね。

誰がいくら持っているのか、そして、それが絶対に改ざんできない。となるとお金という価値を記録しておくことが出来ます。

それ以外にも、資産、契約、規則、などなど今までデータベースで記録していたものはなんでも記録することができ、しかも、その利益が永遠に残り続けます。

 

例えば、世界の途上国では不動産の正式な登記書類が整備されていなかったりします。(日本でも相続時に登記変更せずに持ち主不明の土地が問題になっていますね。。。)

もし土地の所有権をブロックチェーンで記録していれば、いつ誰から誰に渡ったのかも全てわかりますし、政府の役人が不正を働くこともできません。

また、契約書を考えてみても、印鑑を偽造して契約書を作ることはできても、ブロックチェーン上に記録した契約書を偽造することはできません。

 

しかも、お金でも、契約書でも、全てデータなので容易に参照することができ、紛失することも焼失することもありません。

送金も、契約締結も、データを送るだけなので世界中どこでも関係ありません。

日本からアメリカは郵送に数日かかるのが当たり前でしたが、これからは一瞬で契約書ができあがります。

海外送金も色々と大変でしたが、一瞬で終わるようになります。

 

※実際はビットコインでは参加者の増大などにより一瞬で送ることはできなくなっていますが、それを解消しようと世界中の開発者が改良を行っています。

 

自分の情報を政府や大企業に証明してもらう必要がなくなる

もう一つ大きな意義があるのが、自分がの情報を自分でコントロールできるということ。

もっと言ってしまえば、大企業や政府が行っていたものが不要になるのです。

 

例えば、最近日本で始まったマイナンバーは日本政府が国民全員に対して番号を付与して、その番号と個人の対応表は政府(自治体)が持っています。

銀行口座も同じで、私が銀行に10万円預けていたとしたら、私が10万円を持っていることは銀行が証明することになります。

ありえないとは思いますが、銀行が不正を働いてこっそり3万円を奪い取って「あなたの残高は7万円です」と言ってきたらどうでしょう。

ブロックチェーン技術を使えば、それらが全て不要になります。

 

ビットコインでは、誰がいくら持っているのかを管理している今までの銀行のような存在はどこにもいません。

しかも、自分が開示したい情報だけを開示すればよいのです。送金でいえば「Aさんの残高○○円のウォレット(財布)から△△円をBさんのウォレットに送ります」というデータがあれば充分であり、Aさんが何者か、Bさんが何者か、などは一切開示する必要がありません。

ウォレットも単なるアドレスなので、名前も性別も年齢もなにも教えることなく、取引を行うことができます。なので、そもそも個人情報を送らないので、個人情報の流出を恐れる必要もありません。

 

銀行は口座と口座の媒介を行う機能を持っています。

Uberはドライバーと利用者の媒介を、AirBnBはホスト(貸主)とゲスト(借主)の媒介を行っています。

ブロックチェーンでは、これらの機能が全ていらなくなる、そういう技術なのです。

 

まとめ

いま、世界中でこの技術を使ってより良い世界を作るにはどうしたら良いのかという活動がとても活発に行われています。

ビットコインは怪しい、とか、バブルだ、とか、ビットコインの話も良いのですが、その基礎となるブロックチェーンという技術を考えると、ビットコインというお金以外でも様々な応用が始まっていくはずです。

もちろん、新しい技術なので至らないことも多ければ、既存の習慣や文化に適合しないものも現時点では多くあるとは思います。

しかし、間違いなくこれからの世界を変える技術になるのではないでしょうか。

※色々と調べながら得た知識を基にしているので、わかりにくい点、間違っている店があれば是非指摘頂けるとありがたいです。

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